マンハッタンで韓国料理といえば32丁目のKTOWN。焼肉にスンドゥブと伝統的な韓国レストランが軒を連ねている。そこから1ブロック南に下がった所に料理とお酒に拘った韓国系ガストロパブ「Osamil」がある。
店内に入るとまずは広々としたバーがあり、バーカウンター以外にもハイチェアーに丸テーブルが設置され平日はハッピーアワーの1ドルのオイスターを目当てにやって来る会社帰りのビジネスマン達で賑わっている。
バーエリアを通り過ぎ奥に入るとダイニングエリア、そしてその奥にはオープンキッチンがあり、エグゼクティブ・シェフのデイビッド・リー氏がスタッフと共に次々と料理を作り上げていくのが見える。
韓国出身のデイビッド氏。彼の家族は代々韓国で レストランを経営しており、子供の頃から飲食業はとても身近なものだった。ニューヨークでは、料理学校に通いフランス料理を学ぶ。彼が作り出す創造的な料理は韓国と西洋の食文化をうまく融合させたものだ。「韓国料理をアメリカ人のお客様にに紹介するというのではなく、アメリカ人のお客様も慣れ親しんだ食べ物に韓国料理の調理方や味付けを組み合わせその料理をお客様に気に入ってもらえれば」と語るデイビッド氏。
メニューは小皿料理、大皿料理、スープメニューとバラエティーも豊富で特にグループで行く場合はいろいろな料理をオーダーしてシェアするのがおススメ。
生もの料理で人気なのは、ビーフタルタル。お肉はとてもフレッシュで、上に乗った鶉の生卵を混ぜていただく。1口たべると香ばしいごま油の風味が口いっぱいに広がり、それでいてちょっとピリ辛な味付け、松の実の食感がよいアクセントになっている。
もうひとつの人気料理は、ボタンえびの醤油漬け。4日間醤油漬けされたえびの横に、ウニがのった一口サイズのキノワ混ぜご飯が添えられている。ボタンえびは身だけでなく、お味噌もお忘れなくいただいてほしい。
伝統的な韓国料理 ももちろんある。豚の腸詰料理「スンデ」は新鮮なものを提供するため、1日置きに少量を丁寧に仕込む。臭みも無く、付け合せの韮のキムチとの愛称も抜群。
これぞガストロパブの一品!と思わせるのが「Braised Short Ribs」。6時間かけて調理されて牛肉はやわらかく、トロトロのボーン・マロウと一緒に口に入れるとお肉の旨みが一気に倍増する。
そしてこの店の1番人気はウニのビビンバ。ご飯の上に、キノワ、キムチ、大根、エゴマの葉、のり、ファーマーズマーケットで仕入れているベイビー・グリーン、トビコ、ウニがのっており、とても具沢山。これをすべて混ぜ合わせる。キノワ、刻み大根、トビコの食感、全体にいきわたるのりとウニの風味。その日の最後を締めくくるににはもってこいの一品だ。
お酒のメニューはカクテル、ワイン、日本酒、SOJU、ウィスキー、スコッチ、バーボンと種類も豊富。ミクソロジストのジェロ氏が作り出すカクテルはどれもバランスがよくそのままで飲んでも美味しいし、料理にもよくあう。
またニューヨーク産のお酒もとりそ揃えており、マッコリ、ソジュも韓国から輸入したものだけではなく、ニューヨーク州で生産されているものも提供している。ニューヨーク産のマッコリはとてもフレッシュで甘くなく飲みやすい。ブルックリン産のサイダーもメニューにあり地元のお酒もサポートしている。
平日は毎日午後4時から7時まで1ドルオイスターのハッピーアワーと、月曜日から木曜日までは1本1ドルのチキンウィング、人気の豚肉料理とSOJUのボトルがついたお得なセットメニュー等を日替わりで提供している。また、月曜日から木曜日は午前2時、金曜日と土曜日は午前4時まで営業しているので遅い時間に利用できるお店を探している方は是非覚えておいて欲しい。
バーでオイスターとお酒をいただくもよし、グループで食事を楽しむもよし誰もが美味しい料理とお酒を楽しめるオススメのレストランだ。
Osamil
5 W 31st St, New York, NY 10001
212-300-4713
https://www.osamil.com/