George Mendes/ジョージ・メンデス

出身地: コネチカット/米国
業界歴:15年
カテゴリー:フランス


コネチカット州出身。 メンデス氏の両親は、ポルトガルからの移民。祖国では農業を営んでいたが、アメリカでよりよい生活を送るため先に渡米していた親戚を頼りに、70年代にコネチカットに移住。メンデス氏自身は、アメリカ生まれであるが、ポルトガル文化に囲まれて育つ。

子供の頃から手先が器用で、絵を書くのが大好きだった。将来はただ漠然と手をつかった職につきたいと考えていた。しかし、高校の社会見学でニューヨークの名門料理学校「Culinary Institute of America(CIA)」を訪問し、それがきっかけで、高校を卒業後同校に入学。

CIA卒業後は、コネチカットのフランス料理レストランで1年働く。その後、トライベッカにあるデイビッド・ブーレー氏の「Bouley」に就職。地元を離れた上、長時間労働ということもあり、家族や友達と過ごせる時間は激減。生活パターンは180度変化してしまったが、新しいことを学ぶことにとても充実感を覚える毎日だった。

1996年の「Bouley」閉店をきっかけに、グリーニッジ・ビレッジの「Le Zoo」のエグゼクティブシェフに就任。小さいレストランだったので、料理のみならず、全体のオペレーションを管理する経験を積む。その後、サンドラ・ガンバ氏がエグゼクティブ・シェフを務めるワシントンDCの三ツ星レストラン「Lespinasse」にエグゼクティブ・スー・シェフとして就職。

料理に対する知識と技術向上のため、海外にも足をのばし、フランスの「Le Moulin de Mougins」と「La Bastide de Moustiers」の両店の厨房にも立った。最高級の旬の食材とクリエイティビティーを活かしながら、シンプルさの中にユニークさと雰囲気が漂うスタイルの料理を生み出した。その後、スペインにも料理の旅に出かけ、最新の調理方法を学んだ。

そしてこの度、今迄の経験と積み上げて来た技術の集大成として、マンハッタンに自ら経営するレストラン「Aldea」をオープン。レストランを成功させる1番大切なことはという問いかけに「組織」と答えるメンデス氏。味をコントロールするキッチン、レストラン運営を切り盛りするマネージメント。そしてそれらを統括するリーダーシップと、スタッフのチームワーク。これらすべてが1つとなることが成功の鍵と考える。

今迄料理のみ集中していればよかったが、経営者兼エグゼクティブシェフとなった今、仕事の量は倍増、より多忙な毎日を送る。しかし、レストラン激戦区のニューヨークで、自分のレストランを持っているという事実は、何事にも代え難い充実感がある。また、自らの創造力を100%自由に表現できることほど嬉しい事はないと語る。

レストランの向上に集中しながらも、あまり知識の少ない中南米、日本、東南アジアの料理を学び、新しい食材にも出会いたいと語るメンデス氏。彼の料理に対する情熱は熱くなる一方だ。


2008年から現在
「Aldea」シェフ/オーナー
2003年から2006年
「Tocqueville」シェフ・デ・クィジーン