出身地: コネチカット/アメリカ
業界歴:22年
カテゴリー:イタリア
コネチカット出身のスコット氏。15歳で職業訓練高校に入学し、そこで料理を専攻した。実習訓練として一週間に60時間、地元の小さなレストランで働く。掃除、下ごしらえ、調理とありとあらゆることを実践の中で身につけていった。油まみれでキッチンで働いた事は今でも忘れられない思い出だ。
職業訓練高校を卒業後、ロングアイランドにある名門料理学校CIAに入学。学校を休学し、ニューオリンズへ。その後学校に戻ったが、1991年には再びアメリカを離れドイツに渡る。ベルリンの壁が崩壊した直後の激動のヨーロッパを目の当たりにし、世界の変化を肌で感じる。ドイツ滞在中にイタリアを始めヨーロッパ各国を回り、その土地の味を舌で覚えていった。
その後ニューヨークに戻り、イタリア料理の老舗サンドミニコにて経験を積む。2003年にはオーナーシェフとして「リンペロ」を、その2年後には「アルト」をオープンし、ミッドタウンイーストで人気と実力を誇る2つのイタリアンレストランを築き上げた。約4年の歳月が過ぎ、パートナーとの将来的ビジョンに変化が生じ、レストランを離れる。2008年5月にミートパッキングディストリクトにオープンが決まった新しいレストランの立ち上げに力を注いだ。
スコット氏が料理において最も大切と考えることは、素材の味を引き出すこと。素材の上に味をかぶせるのではなく、食材ひとつひとつの長所を活かしながら、その他の食材とバランスよく融合させる。そのコンセプトは彼のシンプルで、クリーンな料理に現れている。
そして、レストラン業で成功するために最も大切な事は「SOUL/魂」と考える。「レストランが溢れるこの街では、オーナーとシェフの情熱や意気込みが感じられない店は決して成功しない。レストラン慣れしているニューヨーカーは、『お客さまに最高の料理とサービスでもてなしたい』という心が店あるかないかを敏感に肌で感じとるんだ。」
今でもスコット氏の味を求めて、昔からの客が彼の移り行く店々に食べにやってくる。彼のソウルフルな料理に魅了されたファンが今日の情熱が込められたレストランスカルペッタに足を運んでいる。彼の言葉の正しさを立証している。