アメリカで幅広い層に愛される人気デザートのアイスクリームだが、ニューヨークには未成年には食べられない大人だけが楽しめるアイスクリームがある。2007年春にMercer's Dairy社が発売を開始した“ワインアイスクリーム”がその商品

ニューヨークの北部にあるアジロンダック山脈にある地域の酪農家によって創設された同社は1950年代からアイスクリームを製造・販売している老舗。しかし、定番商品だけにとらわれず、新しい味、新しい客層を求めてこのワインアイスクリームの開発にとりかかった。彼らは一切の妥協を許さずに、連日試行錯誤を繰り返し、二年の歳月をかけてこのこだわりの商品を完成させた。

フレーバーは「アラポート」「チェリー・メルロー」「チョコレー ト・カベルネ」「ピーチ・ホワイトジンファンデル」「レッドラズベリー・シャルドネ」「ロイヤルホワイトリースリング」の6種類。乳製品の甘さの後にしっかりと舌の上に残るワインの味は、すでにデザートの域を超えている。今まで食後のデザートにアイスを食べようか、デザートワインを飲もうか悩んでいた人にはうってつけだ。

このワインアイスクリームは業界でも先駆け、注目を集め、オランダなどではすでに大人気商品。5％のアルコールを含むことから、エレガントな本物の大人のデザートとしてニューヨークでも愛好家が増えている。同社では今後も更なるフレーバーを開発していく予定だ。

アルコール度数が高いため、ニューヨークではお酒類と同様の扱い。 購入の際には21歳以上でなければならないので、必ずIDを持参して買いに行こう。

Text by Yoshimi Sagawa