赤ワインに様々なフルーツを漬け込みほんのり甘くした、スペイン・アンダルシア地方の伝統的な家庭酒、サングリア。ベーシックな材料は、ワイン、フルーツ、シトラス系のジュースだがレシピは人それぞれ。自慢のオリジナルレシピでサングリアを作り人も少なくない。そしてこの度、手軽に家庭で楽しめるボトルサングリアが販売された。

この商品の考案者は、リック・マーチンさん。友人が作るサングリアの過程を見て「こんなに美味しいのに簡単に作れるものなのか」と感動し、自らサングリアを作り友達や家族に試飲をしてもらったら大好評！パーティーがある度にリクエストを受けて持参するようになった。

ある日、フィアンセのマリアさんが「皆が美味しいというこのサングリアを製品化し販売してみては？」とリックさんに提案。IT関係の会社に勤めていたリックさんは「良いアイデアだが実現するはずがない…」と言い聞かせていた。しかし、考えれば考える程、サングリアビジネス対する野心は高まる一方。結局会社を辞め、サングリアの研究と販売の計画に取り掛かった。

家庭で作るサングリアの味を変えずに大量生産し、またそれらを販売用にボトル詰めをするという行程は、ワインメーカーに頼むしかない。ニュージャージーのワイナリー、ビン製造業者に片っ端から電話をかけたたがどの会社からも断られた。次にカリフォルニアにあるワインメーカーにコンタクトを取り、1社協力してくる会社を見つけたが、結局断られ振り出しに戻った。遂にニューヨークのワイナリー、「Brotherhood Winery」がサングリアの生産を行ってくれる事になった。

サングリアに利用するワインはチリ産のメルロー。利用するワインは公表できるが、それらに配合されるその他材料はもちろん秘密とのこと。アルコール度数は8％。飲み方は簡単。グラスに氷を入れて注げばできあがり。フルーツのさわやかな風味がワインに移っているので、お酒が苦手な人でも飲みやすい。また、炭酸水やシャンパンと割るのもよし。寒い日には温めてホットサングリアとして美味しく頂ける。

この時期、ホームパーティのプレゼントに最適。白ワインで作るサングリアブランカも近日中に発売予定なので赤、白と合わせて楽しみたい一杯だ。

Text: yoshimi sagawa

アイスを入れて冷たく召し上がれ。

オーナーのリックさん（右）とフィアンセのマリアさん（左）。 マンハッタンのジャビッツセンターで開催されたバー・ショーに参加。