Antidote Chocolate
ニューヨーク発の新チョコレートブランド「アンチドート」のチョコレートはただのスイーツではない。「健康」を考えたこれからのスイーツと言えるだろう。ブランド名の「アンチドート」は日本語では「解毒剤」の意味。こんな名前をつけたのもチョコレートを違った位置づけで展開するためだ。
アンチドートはオーストリア出身の実力派パッケージデザイナーのレッドさんが展開するチョコレートブランド。健康への高い意識とスーパーフードへの興味から自らのチョコレートブランドを立ち上げるに至った。
チョコレートに使用するカカオは、世界でもトップクオリティーと言われるエクアドル産を使用。フローラルでありながらもビターで酸味が少ないのがエクアドルのカカオの特徴と言われている。レッドさん自らエクアドルの畑に赴き、理想のカカオを探したそうだ。
また健康を考えたチョコレートという発想の裏には、カカオの驚くべき効能がある。生のカカオには抗酸化作用で知られるアサイベリーの4倍の作用があるとされている。また、カカオにはカルシウム、鉄分、マグネシウム、亜鉛などのミネラルがバランスよく含まれる。その上、神経を鎮静させる作用、集中力や記憶力を高める効果があるなど、数を上げれば切りがない。これに加えて、どのチョコレートにもモリンガの葉が加えられている。「緑のミルク」「命の木」と呼ばれるモリンガの葉には驚くべき栄養素が含まれ世界的に注目を集め始めている。
そして、このチョコレートのもう一つの特色は原材料の配合。カカオの50パーセントはローストを、残りの半分は生を使用する。カカオはローストされることでフレーバーが引き立たせられる反面、生のカカオの持つ効能が減少してしまう。効能を最大限に得られながらも味わいを楽しめる…そのバランスを考えた配合だ。そして、84%というカカオの含有率は、大人向けのビターなフレーバーを生み出すためだけではなく、カカオの持つ効果を十分に引き出すためのもの。そしてカカオを乳製品と合わせるとその効能が半減してしまうという研究結果があるため、原材料にミルクや動物性油脂を全く使用しない。「カカオの効能」にこだわり抜いて作られたチョコレートだということがわかる。
現在5種類のフレーバーを展開中。各フレーバーには、ガイア、アルタエア、アルテミスなどのギリシャ神話の神々の名前がつけられている。ガイアはストレスや不安から解き放つフレーバー、アルテミスにはナッツとペッパーが加えられ、弱った気持ちに活力を与える、などアンチドートの名前に相応しい健康にフォーカスしたラインナップを揃える。カラフルでスタイリッシュなチョコレートのパッケージデザインは勿論、レッドさんが担当。店頭でも目を引く新鮮なデザインだ。
ビターでフレーバー豊かなアンチドートチョコレートはワインにもぴったりのスイーツ。ただ甘くて美味しいだけではない。健康に気を使う今のニューヨークの気分にマッチしたチョコレートだ。