ミッドタウンイーストに2008年１月にオープンしたファーストフードのZEN BURGER。従来のファーストフードと違うのは、いっさい肉を使用していないというところ。オーナーのジェームスさんは、体に良く、環境に優しい食べ物を沢山の人に食べてもらいたいという熱い想いからこのレストランをオープンした。ウォール・ストリートで金融関係の仕事をしていたが、３年前に脱サラをしてこのビジネスに飛び込んだ。

「肉を使わない」と言っても、レストランのコンセプトはあくまでも「健康志向のファーストフード」。「ベジタリアン・フード」と聞くと、菜食主義でない人にとっては抵抗を感じることも少なくない。そこで、ベジタリアンを全面に押し出すのではなく、他のファーストフードに比べてヘルシーということを売りにしている。肉や海老の代わりとして、大豆を使って本物そっくりに作られた牛肉(ZenMeats)、鶏肉(ZenChicken)、海老(ZenShrimp)を使用する。この大豆は、２年以上の歳月をかけて独自開発された遺伝子組み換えを行っていないもの。それに野菜やスパイスなどを混ぜ合わせて、肉や海老が作られる。また、エコロジーに気を使い、リサイクルペーパー製のナプキン、ポテトスターチで作られたホークやナイフ、省エネの電灯を使用している。

一番人気はZenBeef Burger。栄養価の高いホール・ウィート(全粒粉)のバンズに、ファーストフードとは思えないほど新鮮なトマト、レタスやオニオンがサンドされ、Zen Meatsと一緒にほおばるとかなり満腹感もある。コンボでオーダーするとポテトと飲み物がついてたったの$6.50。ポテトはカノーラ油を使用し、２度揚げ調理法でクリスピーに揚げている。Grilled ZenChicken Wrapは、ほんのりレモンフレーバーのアイオリソースで和えた、新鮮なレタスやトマト、グリルされたZenChickenが、オールナチュラルのほうれん草に包まれて、あっさりした味に仕上がっている。ZenHotDogは、見た目も味も肉を使用したホットドックと比べてもわからない程で驚かされる。

オープンしてまだ一ヶ月経たないのに、忙しいランチ時間になるとお店の外まで行列ができる程の人気。ベジタリアンでない人も多く利用しているというのは、どのメニューも本物の肉料理に引けを取らない納得のいく味という証なのではないだろうか。 来年からは全米にフランチャイズ展開する予定もある。手始めとして、2008年内にハリウッドに１店舗開く。美味しくヘルシーにファーストフードが楽しめる注目のレストランだ。

RESTAURANT INFORMATION
ZEN BURGER
“Good for You. Good for the Earth”
465 Lexington Ave. New York, NY 10017
Phone: 212-661-6080
www.zenburger.com/