ミッドタウン・イーストにオープンした「和食亭」。オーナーは、長年ニューヨークの飲食業会に携わってきた伊藤氏と日本でフードコンサルタントとして数々のレストランを立ち上げてきた坂本氏の２人。この日本食界のエキスパート２人のコラボレーションで実現したのがこのお店だ。和食亭のコンセプトは日本人の舌と心に響く日本の味、そしてリーズナブルな正統派日本料理をアメリカ人に提供する事だ。

最近のニューヨークにおける日本食のトレンドが「高級料理」や「テーマレストラン」である中で、あえて「和食」というコンセプトのレストランにした。その理由は、一般的にアメリカで受け入れられている「日本食＝寿司」のイメージを脱して、 バラエティーが豊富で健康にもよい、本格的な「和食」をアメリカ人にも紹介したいという両氏の和食に対する熱い想いがあったから。日本人なら誰もが想う煮物や野菜の和え物などの懐かしい料理、それらは決して見た目は派手ではないが、健康的なものだ。旬の食材を生かしたそれらの料理をアメリカ人にも広めて行きたいと考えている。

レストランのオススメは、ランチの「おばんざい（京都で日常的なお惣菜）」。ほうれん草のおひたし、白和え、筑前煮に、絶妙なワサビマヨネーズソースがかかっているベジタブルロール寿司。野菜たっぷりのお味噌汁がついてボリューム満点。アメリカ人でもなじみのあるロール寿司とのコンビネーションなので、抵抗なくその他の小鉢の料理を通じ、本格的な和食と出会いを楽しむことができるのだ。その他、一品料理には茄子の煮浸しや鳥手羽と蕪のあっさり煮などと懐かしい料理が一杯だ。

今後、「和食／WASHOKU」をニューヨークに浸透させ、２号店、３号店と展開する予定。また、姉妹店の「和食カフェ」が3７丁目にオープン予定。コンセプトは「和食亭」とは異なりデパ地下をイメージし、お総菜やお弁当をメインに販売する。日本人はもちろんアメリカ人もターゲット層として広めて行きたいとの事だ。コンセプトにこだわった両氏がどのような「和」を展開していくのか。和食ファンの期待は益々膨んでゆくばかりだ。

RESTAURANT INFORMATION
和食亭
1007 2nd Avenue (Bet. 53 & 54 St)
Phone: 1-212-223-8303