ランチタイムにはたくさんの会社員で賑わい、日本食レストランの多いオフィス街、ミッドタウン。このエリアに本格的讃岐うどんレストラン「温や」がオープンした。飲食業界において常に「オンリーワン」の商品を追求する麦の穂グループが、ニューヨーカーにもすっかりお馴染みになった「ビアードパパ」のシュークリームの次に挑戦する、こだわりの讃岐うどんのレストランである。日本ではすでに「愉々家」、「温や」の名で6年前から讃岐うどんを販売しており、今回はニューヨークに満を持しての進出である。
店に入るとまずうどんを作る製麺機、そして、 陳列されたトッピング用の天ぷらが目に入る。その奥では、うどんを湯がくための釜から湯気が立ち、ぐつぐつとお湯が沸いている。うどんを食べる前から、食欲をそそられる。木が基調の店内は、うどん同様に温かさが広がり、奥に進むとガラス張りの天井から暖かな日差しが差し込む。開放感に溢れ気持ちのよい空間が広がる。また、カウンターもあり、一人でも気軽に立ち寄れるのがうれしい。
オープン以来行列ができる人気の一つは、お財布にやさしい値段設定。オフィス街という環境のため毎日ランチは外で買うという人は少なくない。毎日食べるものだからこそ安く抑えたいと考える人も少なくないであろう。そんな中、日本食をランチとして10ドル以下で食べられるのだから、行列ができるのも納得。リーズナブルでスピーディーに提供するため、ランチの時間はセルフサービススタイルを採用。だしが異なる8種類のうどんの中から、お好みの一つを選ぶ。その上にのせる天ぷらは、アメリカ人にも分かりやすいようにトッピング形式になっている。丼ものも一緒に食べたい人に小・中・大からサイズで選べるのも魅力的だ。
そして、もう一つの人気理由はこだわりの味だ。だしは日本で考案されたレシピをそのままニューヨークで再現。うどんの原材料は厳選された粉を日本から仕入れている。また、うどんの麺作りに使用する塩も妥協せず、日本の讃岐うどん屋でもあまり使われないという、高品質の塩を使用している。麺は24時間かけて2回熟成させた上、つるつるシコシコの食感を提供するために毎日手打ちで作られる。
ディナータイムは、大阪名物、新世界の串カツや、自家製豆腐や煮物などがメニューに並ぶ大衆居酒屋のコンセプト。日本人にはおなじみの、お酒と一緒に一品料理をつまみ、最後にうどんでしめるという食事の楽しみ方だが、今後、日本食通のニューヨーカーの間でもこの食文化が広がるのではないだろうか。オープンして間もないが、すでにランチタイムは行列ができるほどの人気ぶり。「おいしく」、「安く」、「早く」という日本では定番の魅力をニューヨークでも広めてくれそうな予感がする店だ。
Kazuko Nagao / Yuka Nakamoto
[Lunch]
「プラストッピング」
どれでも天ぷら 1点 $1.75、2点 $2.00
・エビ天ぷら ・かき揚げ天ぷら ・げそ天ぷら ・なすび天ぷら ・タマネギ天ぷら ・ささみ天ぷら ・ソーセージ天ぷら ・半熟玉子天ぷら ・ブロッコリー天ぷら ・からあげ
[Dinner]
・とろ玉ぶっかけうどん (R)$12、(H)$7
・梅しそおろしぶっ掛けうどん (R)$12、(H)$7
・デラックスうどん
・出来立てざる豆腐 $5
・自家製特選厚揚げ $4
・おすすめ串カツ 6本セット $10、12本セット $20
・やみつききゅうり $4
・関西風おふくろの肉じゃが $6
・なすの煮びたし $4
・とろとろ卵の親子丼 $6
[STORE INFORMATION]
ONYA New York / 温やニューヨーク47丁目店
143 East 47th street
(between Lexington & 3rd Aves)
New York, NY 10017
Tel : 212-715-0460
【Lunch】11:00am - 4:00pm / 【Dinner】 5:00pm - 11:00pm
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