マンハッタン中心部から地下鉄と徒歩で約40分、コブルヒルにPok Pok Nyの待望のレストランがオープンした。
Pok Pokはオレゴン州ポートランドに拠点を置くタイ料理レストランであり、ニューヨークにもチキン・ウイングを扱うスナックショップを出店し、「ベスト・チキン・ウイング」の栄誉を手にした今最も熱いレストランの一つだ。
ブルックリンブリッジ、ダンボ地区にも近いこのコブルヒルのウォータフロントはまだレストランが少なく穴場のエリア。地元のグルメ達が通える店をオープンするには狙いのロケーションである。また、Pok Pok Nyはイーストリバー沿いに位置しており、川越しに望むマンハッタンのスカイラインがキラキラと輝く姿は一望の価値あり。
オーナーのAndy Ricker氏は生粋のアメリカ人。アジア旅行の際に味わった本物のタイ料理に魅せられ、地元ポートランドで2005年にタイ料理屋を始めた。「ただタイの伝統やイメージを追うだけではなく、オリジナルで特別であることを心がけています」とRicker氏は言う。
店舗は一般のタイ料理屋にありがちな華美な装飾は無く、「本物のタイ」をイメージした作り。店内30席、キッチンを挟んでテント内に30席、天気が良ければ屋外にも30席が用意される。カラフルな豆電球、木目を活かしたインテリアや黒板に書かれたメニューはタイとアメリカが適度に融合した落ち着いた雰囲気を醸し出している。
メニューはタイ北部地域の料理をフィーチャーしており、パッタイやグリーンカレーなどの典型的なメニューは扱っていない。勿論、既に有名な「チキン・ウイング」もメニューに並ぶ。
「Da Chom's Leap Meuang」は細かく刻まれたポークにスパイス、ハーブ、ガーリックを効かせた刺激的な一品。白菜や茄子、タイバジルなどのフレッシュな生野菜と一緒に食べる。
「Hoi Thawt」はムール貝、もやし、卵などを使ったお好み焼きやチヂミに似たサクサクのクレープ。甘みの効いた赤いソースが添えられており、辛いものが苦手な人も安心して食べられる。
「Khao Soi」はココナッツの甘みが優しい平麺のカレーヌードル。トッピングのチリやネギ、ライムやハーブはお好みで。
ドリンクメニューも実に面白い。店特製の「Som」と名付けられたフルーツビネガーは、タマリンドやザクロ、はちみつなど6種類あり水やソーダで割って飲む。人気のカクテル、タマリンドウイスキーサワーはすっきりした甘みと酸味がアジアを感じさせる飲みやすいカクテルだ。サーブ前に氷点下に冷やし、シャーベット状になったキンキンのシンハービール(リクエスト要)はぴりっと辛いタイ料理に最高に合う。
地元住民に大人気のこのレストランは予約不可。午後5時30分のオープンから6時半頃には満席になるのでお早めに。
(Text: Aki Watanabe)
[STORE INFORMATION]
Pok Pok Ny
127 Columnia St., Brooklyn NY 11231
Tel:718-923-9322
http://pokpokny.com/
営業時間 5:30pm−10:30pm 無休