ニューヨークのバーガーショップも
進化を続ける…!?
本誌でもニューヨークのバーガーを少しずつ紹介し始めているが、「アメリカのバーガーは美味しいけど、どこも似たり寄ったり…」と思う方も少なくないだろう。でも、日本人がラーメンのスープを追求するように、「このアメリカ文化の象徴とも言えるアイテムにだって…」と考えてもいいのではないだろうか?そのこだわりは、ちょっとしたサービスやメニューのセレクションなど、ホントに細かいボクらの気付かないところで追求されているのかもしれない。そんな想いを描かせてくれるバーガーショップを本日はご紹介したい。
ニューヨークのファッション系の大学として有名なFIT。その向かいにあるのが、ハンバーガーショップ「brgr」。2005年のオープンから、この一店舗で淡々とバーガーを作り続けている。奥に長細い店内スペースと、他のお客と向き合って共有するコミュニーティーテーブル、そしてレトロなバーカウンターが印象的。少し薄暗い感じの店内はアメリカンダイナーのような趣きさえある。
オーダーされてから作られるこだわりのバーガーの素材はオールナチュラル。成長ホルモンや抗生物質を使わないビーフやターキーを使用している。バーガーの大きさは「こだわって作ってます!」という雰囲気が伝わる、標準より少し小さめサイズ。バーガーはどれも2通りの方法でオーダーが可能だ。「ビューティフル・バーガー」や「レインフォレスト・バーガー」など、決められたトッピングで作られたバーガーから選択する方法、もしくは好きなパテ(ビーフ、ターキー、ベジタリアン)、ソース、具材を挟むバンの種類、そしてトッピングを選んで自分でオリジナルのバーガーを作る方法がある。
オーダー後は番号付きの旗を手に取り、番号が呼ばれるまで待つ。(オーダーメイドだけに多少の待ち時間は辛抱して頂きたい。)店内でイートインする人は旗を机に立てておけば、店員が席までできたてのバーガーを運んできてくれる。細かいことなのだが、店内で食べる際、バーガーの包み紙は開かれて、綺麗に折り込まれている。そのまま手でつかんで、こぼさずに食べ易いようになっているのだ。こういった細かい配慮にも、バーガー専門店としてのこだわりを感じずにはいられない。
トッピングには、スタンダードなアメリカンチーズやトマト、オニオンなどだけではなく、アボカド、アップルスモークド・ベーコン、そしてロックフォールチーズ(ブルーチーズ)など、少し違ったチョイスを揃えているのも特徴。トッピングの組み合わせで、いつも食べるバーガーにアクセントを加えて頂くのもお勧めだ。
また、バーガーに挟むソースにも注目をしたい。一般的なケチャップではなく、ここではクリーミーなオリジナル「brgr sause」を使用する。このサザンアイランドドレッシングにも似た味わいは、パテをマイルドに包み込み、ケチャップで頂く荒削りな感じのバーガーとは一線を画している。
美味しいものを探求する気持ちは誰でも同じ。ピザやホットドックなど、単純に見えるアメリカンフードでも、いつもより注意を払ってみると、色々なこだわりが見えてくるだろう。特にニューヨークは移民の街だ。様々な文化のエッセンスが加わり、驚きの進化を遂げたアメリカンフードが気付かずにゴロゴロと転がっているに違いない。
(おまけ情報)
2007年度のベストオブニューヨークに選ばれたミルクシェイクもお忘れなく!
「他にもNYにはこんな素敵なバーガーがある!」というお店をご存知の方、是非PECOPECO!まであなたの感想、意見をご連絡下さい。> info@pecopecony.com
brgr
287 7th Avenue
(between 26th & 27th St)
New York, NY 10001
212-488-7500