FOOD BOOK FAIR
5月4日(金)~6日(日)、ブルックリンのウィリアムズバーグでフードブックフェアが開催された。これは NYU Food Studiesの卒業生であるエリザベス・ジョーンズが中心となって行う、世界中から食べ物に関する書物を集めて祝う世界最大級のイベントで、今回が初の試みとなった。イーストリバー沿いにある100年前に建てられた工場をリノベーションし、この5月1日に生まれ変わったばかりの「Wythe Hotel (ワイスホテル)」という、今ブルックリンで大注目のホテルで行われた。
昔の雰囲気がそのまま残るレンガ造りの外壁は「HOTEL」と書かれていなければつい見逃してしまいそう。入り口を一歩入れば中はすっかり近代的に改装されており、シンプルで温かみの感じられるデザインとなっている。Reynardsというレストランも備わっており、メニュ-は日替わりで、独自の農園と相談し季節に合わせてその時に採れたものを使って調理する。
1階をさらに奥に進み隠れ部屋のようにひっそりと存在する多目的ホール、ここが今回のメイン会場となった。観光客の滞在だけでなく、積極的に地元民にも様々なイベントに使ってもらえるようにと作られた。
食べ物とアートとメディアを融合させた「FOOD+ART+MEDIUM」のイベントでは、ブロガー、ボストンツリーパーティーの発起人、パフォーマンスアーティスト、ラジオホストらによるプレゼンテーションが繰り広げられた。食材のカラフルな色をアート作品として展示したり、食べ物を使った体験型アートの展覧会をしたり、食べ物の芸術的な写真を分析したりと、集まった参加者は多才なアーティストによる多彩な活動報告に耳を傾けた。
また、1階ロビーの奥のスペースでは作家によるサイン会や食べ物に関する本の販売が行われた。
参加者は3日間で1400人におよび、イベントは大成功を収めた。ここからまたニューヨークの新たなフード文化が創られていく。
(Text: Yukari Takashima)