Clintong St.
Baking Company & Restaurant

4 Clinton St.
Tel: 646-602-6263

パンケーキの歴史は意外と古く、古代エジプトまで遡ると言われているが、現在のスタイルになったのは、アメリカに来た移民達がフライパンでケーキを焼いたのが始めだとされている。手軽に焼けるため、アウトドアなどでも作られる事が多く、アメリカ人にはとても身近な食べ物であり、定番のブランチメニューの１つになっている。

このお店では、ごくごくシンプルなパンケーキが頂ける。シンプルと聞いてガッカリするのは早い。定番のブルーベリーパンケーキには、お皿一面にたくさんのブルーベリーが散りばめられ、その脇にはほんのり暖められたメープルバターが並々と付いてくる。パンケーキを切ると生地はフワッと軽く、その弾力のある柔らかい生地の中からもブルーベリーが惜しげなくたっぷり入っているのがわかる。更に、キャラメルを思わせる甘い濃厚な香りが広がるメープルバターにたっぷり浸すと、先気までの軽さが一変しシットリとしっかりした食感に変わる事に驚く。香りの濃厚さとは裏腹に意外とメープルバターはあっさりとしていて、生地の中のブルーペリーのほのかな酸味と調和し、甘すぎない絶妙な味を創り出している。

この絶妙な甘さのパンケーキは、新鮮な材料を使用しているだけで、特別なモノは一切使用していない。美味しさの決め手となっているメープルバターは、メープルシロップを加熱・蒸留し、水分を取り除いて練り上げたものだが、キャラメルが入っているかと思う程の深く濃厚な香りを放っている。しかし、こちらも何も一切加えることはなく、天然のメープルバターそのものの味である。更にこのメープルバターを暖めて、あえてリキッド状にして出しているため、パンケーキの生地全体に旨味が浸み込みやすくなっているのも美味しさの秘訣の一つである。そして、メープルバターはメープルシロップ100%なので、低カロリーなのも嬉しい。このメープルバターを一度味わうと、もうただのメープルシロップとバターでは物足りなく感じてしまうことだろう。

待つことが苦手なアメリカ人が、１時間以上待ってでも食べたい！と思わせるこの絶品パンケーキ。こじんまりとしたお店で予約は取っていないので、ブランチタイムを外してちょっと遅めのランチか、またはディナータイムでもパンケーキが食べられるので、時間帯をずらして行くことをおススメする。