パークスロープに向けてQラインのサブウェイに乗り、7th Avenue駅で降りる。Franny'sは駅からほんの数ブロック下った所にある小さなピザの店。ニューヨークでピザが美味しい事で知られるおなじみのレストランと並んで、最も注目されているニューカマーの一つだ。
Andrew Feinberg と Francine Stephensの夫婦によって切り盛りされるこの店は、「環境にも人の体にも優しく」というニューヨークらしいこだわりを持つ。素材を契約農家から仕入れるだけでなく、風力発電や、使用済みのオイルを再利用するためのサービスと契約したりなど料理以外にも気を配る。
ここのピザはとてもシンプルなナポリ風の薄生地ピザ。旬の素材を選ぶため、メニューは時期によって変えられるが、一番人気のホワイトソースのピザ(クラム、チリ、パセリがトッピング)はいつでもメニューにある定番だ。オーダーが入ってから準備されるので、少しの時間は辛抱が必要。同店お勧めの旬の素材のアペタイザーを楽しみながらピザがやってくるのを待つ。
テーブルに運ばれてきたピザはスライスされておらず、自分で好きなサイズにナイフで切って頂く。 どのピザもトッピングは比較的少なめだ。トッピングが多いとそれらに気を取られ、ピザの本質の美味しさを見過ごしがちになる。だが、具材が少ない分、生地、チーズ、ソースといったピザの土台の味をしっかり感じられる。チーズ、ソース、トッピングの絶妙のバランス、そして軽い食感がとても心地良い。薄いピザ生地はパリっとした表面がありながらもモチモチした食感がある。噛んだ時の風味が良くトッピングなしでも美味しく食べられる。軽い食べ応えなので女性でも3、4枚は頂けてしまうだろう。ワインを片手に何度でも口に運びたくなるFranny'sのピザはシンプルさを極めた魅惑の一品だ。