ここで使用される豚肉は、サンフランシスコの北に位置するニーマン・レンチから仕入れたもの。全米で高品質の豚肉を提供すると定評のある牧場だ。化学薬品、遺伝子組み換えなどをしない、ホルモン剤などを使用しないオールナチュラルな肉。
ジューシーな焼き上がりの秘訣は「ブライニング」という調理法 。濃い塩水 に砂糖、マスタード、ベイリーフ、タイムを加えたものに1時間程漬け込むという手の込んだ下準備だ。その後、この肉を氷水につけて引き締める。こうすることにより、うまみが肉に閉じ込められるのだ。
その肉を500~600度の高熱グリルで片面ずつ焼きめを付け、その後、オーブンで5分ほど調理する。ぶ厚い豚肉に火を通すには、グリルとオーブンの両方を使う。
肉厚なのに、丁度よい焼け具合。ナイフで切ると中から肉汁がじわっとしみだす。口の中に広がる肉のうまみの奥にほんのりと感じる 脂味が味に深みを持たせている。
アメリカ料理の定番、ポークチョップ。シンプルな料理なだけに肉の質、下準備と調理方法の絶妙なバランスが美味しさの鍵。見えないこだわりが詰まっている一品だ。