ニューヨーカーに大人気のベーカリー、Sullivan Street Bakeryはイタリアでパンに魅せられた Jim Lahey(ジム・ラーイ)氏が、現地で修行し、1994年にソーホーで始めたパン屋だ。過去、彼の提案した「捏ねないで作るパン」は、そのお手軽さから家庭でのパン作りのトレンドに一役買ったというのは有名な話だ。そんなSullivan Street Bakeryの最新作がこのCanottoだ。
Canotto、日本語で「小舟」を意味するこのパンは、ブリオッシュ生地に具材をトッピングしたニューヨークでは珍しいスタイル。卵と牛乳、バターをたっぷり使ったふんわり甘いパン生地に、グリュイエルチーズとマスカルポーネ、イタリア産生ハムのプロシュートにフェンネルシードを乗せて焼き上げた食事系パンと、季節のフルーツとクランブル、マスカルポーネチーズを乗せたデザート系の2種類。どちらも小さめでふわふわと軽く、いくつでも食べられそうだ。
プロシュートは角切りでジューシー、2つのチーズのコクとスパイスが効いている。季節のフルーツは、現在は金柑ピール(オレンジピールの金柑版!)を使っており甘酸っぱさ満点。まろやかなチーズとやさしいパン生地の相性は抜群。 是非一度、お試しあれ。
Text by:Aki Watanabe