アクンジ氏は、トルコのイスタンブール出身。中学、高校と水球の選手で、ジュニアチームのトルコ代表にも選ばれるほどのスポーツ少年だった。1994年の9月、ニューヨーク市立大学のクィーンズ・カレッジにスポーツ推薦が決まり渡米。
大学生時代は、学校に通いながらレストランで連日アルバイトを行った。学業、スポーツの両立は大変だったそうだ。「トルコでは『大きなスイカを沢山はかかえられない』ということわざがあるんだけど、まさにその通りだったよ。」と語るアクンジ氏。
今迄に経験を積んできたレストランは数えきれない。イタリアンレストランのLUMI, ソーホーのBorole, I tre Merili、 Sushi Samba、Nice Matin等で、バーテンダー、ウエイター、マネジャーなどの数々のポジションをこなしてきた。これらの多岐にわたる経験を買われて、2004年の2月からフレンチ・ローストのジェネラル・マネジャーに抜擢された。
アクンジ氏にとってレストラン業界の醍醐味は、多くの人に会えるということ。そして、トレンドリサーチを兼ねた試食ができることだそうだ。時間があれば、いろいろな料理を食べ歩きに出かけるという。そんな華やかな表舞台とは裏腹に、レストラン激戦区のマンハッタンで生き延びて行く事は至難の業。お 客様に満足してもらえるサービスと味を提供し続けていくことが、 成功の鍵だと語るアクンジ氏。今日もさわやかな笑顔でお客様を迎えるのだ。