オーナーのアンドリエ・プーンさんは、カリブ海の小さな国チュニデット出身。高校時代は陸上部に所属し、短距離走の選手だった。1996年にアーカンソー州の大学に陸上で推薦入学。その2年後にニューヨーク市立大学シティーカレッジに編入し、大学ではエンジニアリングを専攻した。大学在学中にレストラン、French Roastでウエイターとして働き始め、その後の努力が認められてマネージャーに昇格した。
大学を卒業後、電話会社に入社。初めてのデスクワーク、決められた就業時間。「机に向かった仕事は向いていない…自分には接客業のほうが向いている」と思い、8ヶ月で会社を退社。当初は何年か会社勤めをした後に自分のレストランを持つ事が夢だったが、会社を辞めたのを期に、レストランをオープンする事を決めた。
準備中は工事関係の問題も多く、大変だった。ビル自体がニューヨーク市のランドマークに指定されているため、いろいろな申請の許可がおりるまで時間もかかったしまった。当初予定したよりも時間がかかってしまい、1年3ヶ月という長い準備期間を乗り越えて、7月にやっと新レストランのオープンを迎えた。
「レストラン業での大変なことは?」との問いに、「大家とのやりとりだね。」との答え。しかし、「食事後にお客さんが満足した顔をして帰っていくところを見る喜びがあるから困難も乗り越えられる」と語る。
プーンさん曰く、オーナーとして大切な事は、全てのことをまずは自分でやること。それはトイレ掃除からゴミ捨てまで全て…それは従業員全員に適切な指示を出すために必要だと考える。また従業員の能力もそれぞれ違うので、うまくバランスを保つために自分が助っ人にならなくてはいけないのだ。夢のレストランをオープンしたが、まだまだ改良が必要とプーンさんの多忙な日々は続く。