バージニア州出身のキャロリンさん。NYへやって来た目的は、子供の頃から習っていたバレエの技術をあげ、ダンスカンパニーで公演する事だった。多くのダンサー仲間と同様、日々のダンスレッスン費用や生活費を稼ぐためにウェイトレスやバーテンダーをするアルバイトの日々だった。ダンスのレッスンを続けつつも、レストランでの接客が楽しくてたまらなかった。
マネージャー職に抜擢され、レストラン全体のオペレーションに関わるようになった頃が彼女の転機となる。ダンスではなく食業界で生きていこうと決心した。そしてワインを本格的に学び始め、味だけでなく産地や生産農家についてなど、ワインにまつわる話の奥深さに興味を持つようになった。
現在ジェネラル・マネジャーとして、そして、ワインコーディネーターとして2足の草蛙を履くキャロリンさん。ジェネラル・マネジャーとしては、スタッフの管理と教育、新入社員の面接、そしてレストランのプロモーションやプライベートパーティーのコーディネート等と挙げればきりがない。ワインコーディネーターとしては、仕入れに始まりワインセラーに管理するワインのリスト作成までと彼女の仕事は驚くほど多種多様だ。
「スタッフのお手本になるように、自ら率先してなんでもやる。スタッフが対応する仕事で自分がやらない仕事はない」と語るキャロリンさん。2倍の仕事量も気にならないほど今の仕事が楽しくてたまらないという彼女の瞳はキラキラと輝いている。