ニューヨークに住むアジア人で最も人口の多い中国人。彼らの食文化は今ではニューヨークの貴重な財産。ニューヨーカーだけではなく、アメリカ各地から、そして世界中から訪れる観光客の胃袋も満たしてくれている。活気溢れるチャイナタウンは、新鮮で安い精肉や魚介類、そして青果が買えるニューヨークの台所だ。
そんなチャイナタウン、そして中国人コミュニティーが一年で最も賑わう季節、それはなんといっても「中国旧正月」。この大イベント、「Chinese New Year/チャイニーズ・ニューイヤー」到来! アメリカにいながらでも中国の旧正月を体験できるのもニューヨークならでは。お正月の特別メニューを用意しているレストランも多いので、日本のおせち料理に続いて、中国のお正月料理もトライしてみよう!
約1年前に出来たクィーンズ・クロッシングモールの中にある「MULAN/ムーラン」。上海料理を中心に提供するこのレストラン、店内はニューヨークにある典型的な中華レストランのイメージを覆して、まるで高級フレンチレストランのような内装。流れる水のカーテンや店内のレイアウトがとてもモダン。非常にレパートリーの多いワインリストを持ち、これも他店では見る事はない。
今年のお正月メニューには、10人前で12品目のコース($588.00)、同じ人数分で10品目のコース( $888.00)、そして、20人前で11品目のコース($1888.00)が用意されている。値段の最後の数字が「8」なのは、中国で使われる漢字の「八」にはお金持ちになるという縁起のいい意味が込められているから。日本のおせち料理同等、使用する材料にそれぞれ縁起を担いだ意味合いが込められているのでチェックしたい。
特別メニューは下準備が必要になるので、予約の際に「正月パーティーメニュー希望」と伝えるのがポイント。現在から1月26日まで食べられる。
新年のディナーは大勢で大皿を囲み食事をするのがならわし。食べきれない程の料理がテーブルに並ぶ。
白のレザーシートは今迄のチャイニーズレストランのイメージを覆すほど斬新でモダンだ。
ノーザンブルーバード沿いにある 「Millie’s 」は、 新鮮な魚介類が人気の広東料理レストラン。入り口付近には水槽があり、中には、うなぎ、蟹、魚やロブスターが泳いでいる。水槽の対面にはバーカウンターがあり、バブル・ティーをテイクアウトで購入できる。
今年の正月メニューは、 10人前で10品目のコースが2種類( $328.00、又は$468.00)用意されている。値段の違いは品目の違い。こちらのコーメニューは10人用だが、少人数の場合はスペシャルメニューの中から何品か選ぶことができる。メニュー名にやたら「金」とつくのは「金運アップ」的な意味合いが込められているから。しつこい程までに縁起にこだわることからわかるように、中国でも日本と同様、新年へ幸運を願う気持ちは強い。
この店でお正月特別メニューが食べられる期間は1月26日から約2週間。
大皿に大胆に盛られた料理の数々。牡蠣を食べたら金運が上がるというような意味が含まれている料理もある。
お客様は、オーセンティックな味に舌鼓。 ニューヨークにいながら故郷を思い出すことのできる場所だ。
もちろん外食派だけでなく、お正月には家でゆっくりと家族と過ごす人も少なくはない。そんな内食派のお正月の定番料理は鍋!丸い鍋を囲むのは一家団結の証なのだ。心も体も暖まるお鍋を囲んで食べ、一年の健康と発展をお祝いする。
しゃぶしゃぶの具は肉、魚介類に野菜。漬けだれを自分のお好みにあわせて何種類でもつくることができる。
スペシャルのスッポンベースのスープ。(左)具もスープも付けダレもバラエティー豊富で一度に色々な味が楽しめる。
とても清潔感の溢れるレストラン。カップルでもグループでも人数に関わらず落ち着いてお鍋が楽しめる。