日本のバレンタインと言えば本命チョコから義理チョコまで、女性から男性へチョコレートをあげるのが習わし。ここニューヨークには、お互いの愛を祝いレストランで食事をするカップルが多く、レストランも1日限りのバレンタインメニューを用意するところも少なくない。そしてマンハッタン対岸のロング・アイランド・シティーにも、ロマンティックなバレンタインを過ごすことができる穴場レストランがあるのだ。
マンハッタンの喧騒を離れてたどり着いたのは、イーストリバーを渡って最初の駅となるVernon Blvd / Jackson Avenue駅。この川沿いの高層マンションの一階にある「SHI」レストランを訪れた。4ヶ月前にオープンしたこのレストランのコンセプトは、中華をメインにベトナム、シンガポール、そして日本料理を織り交ぜたアジア料理。オーナーはSHIH兄弟と高島さんの三人。全員の名前に“SHI”の文字が入るので、それをレストラン名の由来にしている。
ビル内の木と鉄であしらわれたチャイナスタイルのドアがレストランへの入り口。その重厚なドアを開けると、そこには別世界が広がる。金色に輝くシャンデリア。その奥で星のように眩い光を放つマンハッタンの夜景。その中でライトアップされたエンパイアステートビルとクライスラービル。2つのランドマークはこの位置から見るのが最も美しいといっても過言ではない。
店内は洗練されたモダンチャイナスタイルで落ち着いた大人の雰囲気。暗い店内で揺れるロウソクの灯りは、夜景の美しさを最大限に引き立たせている。さりげなく置かれているチャイナ家具や小物は見ているだけでも楽しい。また、バーカウンターの壁面は曇りガラス越しに笹がライトアップされており、趣のある味わい深い演出だ。
中華料理をメインに色々なアジア料理がメニューに並ぶ。
2月14日の当日は、シェフが腕によりをかけたバレンタインスペシャルディナーが用意される。スターター、アントレ、デザートの3コースにグラスシャンパン付きで2人で$95とお値段もリーズナブル。
美味しいディナーときれいな夜景を堪能した後は、暖炉のあるラウンジのソファーで肩を寄せ合いシャンパンを片手にゆっくりと愛などを語り合ってはいかがだろうか? 年に一度のロマンティックな日。思い出に残る素敵な夜をどうぞ。
壁にかかっている絵は、オーナー高島氏のお父様が描かれたもの。
外を見ると、エンパイア・ステート・ビルディングがとても綺麗に見える。
週末になると食事だけでなく、バーでドリンクを楽しむ人も多い。