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全米最大の食の祭典「JAMES BEARD FOUNDATION AWARDS 2010 / ジェームス・ビアード・アワード2010」授賞式!

全米最大の食の祭典 「JAMES BEARD FOUNDATION AWARDS/ジェームス・ビアード・アワード」授賞式 「James Beard Award/ジェームス・ビアード・アワード」は、食のオスカーとも呼ばれ、レストラン、シェフ、レストランオーナー等に送られる名誉ある賞。その授賞者の発表と授与式が5月3日の月曜日、リンカーンセンターの「Avery Fisher Hall/アーベリー・フィッシャー・ホール」で開催されました。
授賞式は午後6時からスタート。レストランオーナーで、PBSのイタリア料理番組でおなじみのリディア・バスティアッチ氏、米国のフードチャンネル「Food Network/フードネットワーク」でおなじみのアルトン・ブラウン氏とセレブシェフ、ウルフギャング・パック氏の3名が司会を務め、21のカテゴリーが各プレゼンターによって発表された。今迄の努力と功績が讃えられた受賞者達は各々ステージの壇上で声を振るわせながらスピーチを行ない、まさに食のオスカーとよばれるにふさわしい、華やかなアワードセレモニーとなりました。

ジェームスビアード・アワード初受賞

マイケル•ホワイト (MAREA/マレア: オーナ−シェフ)
マイケル•ホワイト氏が2009年にオープンした新しいレストランに与えられる「ベスト・ニュー・レストラン賞」を受賞。3時間以上に及ぶ授賞式が終わりに近づいた頃に受賞者が発表されたこのカテゴリー。それまで多くのシェフやレストランがアワードを受賞するのを見守り、自分がノミネートされたカテゴリーの順番が来るのを待っていたホワイト氏。受賞後の感想は開口一番、「緊張から解放されてホッとしたよ。」イタリアで修行を積み、ニューヨークに「ALTO」、「Convivio」、「Marea」という3店舗の人気イタリアンレストランを経営している。「このような素晴らしい賞を頂いて本当に光栄だね。マレアを今迄以上に優れたレストランにするよう努力し続けたいと思っているよ」と、常にお客様を感動させるために努力を惜しまないホワイト氏の人柄がにじみ出たコメントだ。近年、「第2のマリオ・バターリ」と注目を集めていたホワイト氏だが、ジェームス・ビアード・アワード受賞により、今後は「マイケル・ホワイト」自身の名前で注目を集めていくこと間違いなしだろう。

James Beard Award 今回初受賞となったMichel White氏(左)。フレンチレストラン「Daniel」で最優秀レストラン賞に輝いたDaniel Boulud氏(右)と受賞の喜びを分かち合った。

アメリカで活躍中の若手日本人シェフ

今年の授賞式のテーマは「The Legacy Continues」。 師匠から弟子に、親から子へ、先輩から後輩へと食業界の若手育成、食文化の継承に焦点を当てたもの。約3時間の授賞式が終わった後のレセプションでは、過去のジェームス・ビアード・アワード受賞シェフが選んだ13名の若手シェフが料理を準備した。一般のお客様に加えて、全米の有名シェフも多数試食するということもあり、どの料理も味、アイデア、プレゼンテーションに趣向を凝らしていた。そして今回その中に、若手日本人シェフ2名が選ばれていた。

James Beard Award Isao Yamada 山田 勲
デービッド・ブーレー氏の「Upstairs at Bouley」の山田シェフ。ジェームス・ビアード・アワード受賞者であるブーレー氏の推薦により参加。全米の食業界の方が集まるこのイベントで料理を出すということについては全く緊張はしていないと語る山田シェフ。ニューヨークトップレベルレストランでの経験と実績を持つ彼だからこそ出てくるコメントだ。「1000人分の料理を準備するというのは大変でした。『インパクトを付けるため、どのテープルも1品しか用意していないところを2品にしてはどうか?』というデービッド氏のリクエストで急遽2品に変更したんですよ」と涼しげと語る。笑顔を絶やさずスタッフと一丸となって、次々とテーブルを訪れる人々に料理を提供していた。


[料理名]
Basil Tofu with Uni, Basil Puree, and Uma-Dashi Sauce

James Beard Award Noriyuki Sugie 杉江 礼行
マンダリン・オリエンタルニューヨークの「Asiate」 レストランのシェフ・デ・クィジーンを務め、現在西海岸で活躍中の杉江シェフ。ジェームス・ビアード・アワード受賞者、チャーリー・トロッター氏の推薦により参加。「チャーリー・トロッター氏に推薦していただいたこと、本当に光栄に思っています。」と語る杉江シェフ。彼のテーブルに並ぶ黒い物体。なんと、のりとイカ墨を練り込んだブリオッシュ。表面には柚子胡椒、中には味噌バターが隠れている。グルメサンドイッチ、バーガーなどが注目を集める昨今の食のトレンドを読み取りながら、「和」のフレーバーも取り入れ一品は、視覚でも、味でも試食する人を驚かせていた。

[料理名]
Marinated Beef Short Rib Pastrami with Nori Brioche




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取材協力
James Beard James Beard Foundationとは
James Beard Foundationは、アメリカにおける料理界の発展、継承を目的とした非営利団体。主活動は、シェフを招いた料理イベント、ワークショップ、会議、料理教室等を開催。また、奨学金制度を設け教育にも力をいれている。

[James Beard氏とは]
1903年5月5日、ポートランドオレゴンで生まれた。役者を目指していたが第二次世界対戦後、NYに移り本格的に料理の世界に入る。料理本の出版。TV、ラジオ出演。食業界の中心的存在に。1955年に「James Beard Cooking School」を設立。以後30年に渡り料理を教え、又料理本の執筆活動も続けた。1985年に他界。
James Beard Foundationとは
今年ニューヨークからは、8つのレストランがアワードを受賞。全米ナンバーワンのレストラン、1度は足を運んでみては?
OUTSTANDING CHEF AWARD
(最優秀シェフ賞)

Tom Colicchio/Craft

OUTSTANDING RESTAURANT AWARD
(最優秀レストラン賞)

Daniel
Chef/Owner: Daniel Boulud
Owner: Joel Smilow

BEST NEW RESTAURANT
(最優秀ニューレストラン賞)

Marea
Chef/Partner: Michael White
Partner: Chris Cannon

OUTSTANDING RESTAURATEUR AWARD
(最優秀レストランオーナー賞)

Keith McNally/Balthazar, Lucky Strike, Minetta Tavern, Morandi, Pastis, Pravda, and Schiller's Liquor Bar

OUTSTANDING WINE SERVICE AWARD
(最優秀ワインサービス賞)

Jean Georges
Wine Director: Bernard Sun

Best Chef: New York City (Five Boroughs)
(NYと5 Boroughsにおける最優秀シェフ賞)

Daniel Humm/Eleven Madison Park

Outstanding Restaurant Design
(最優秀レストランデザイン賞

Design Firm: Andre Kikoski Architect
Designer: Andre Kikoski
Project: The Wright, NYC

Outstanding Restaurant Graphics
(最優秀レストラングラフィック賞)

Design Firm: Pandiscio Co.
Project: The Standard Grill, NYC